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外資系企業の日本法人の契約書の日本語について

何か呼ばれたような気がしたので(意味不明)。

拝読している「総務&法務担当の部屋」でのエントリ。次のような興味深い疑問を呈されている(改行位置はこちらで編集した)

外資系の日本法人の取引先から、当該取引先の外国法人の親会社が定めている、全グループ会社共通の契約書等の日本語版の提示を受けることがありますが、結構な確率で、英文書面を無理やり「エキサイト翻訳」で日本語に翻訳したような、不自然な日本語で記載されていることが多いのですが、これは何なのでしょうか。

しかも、結構な枚数の書類である場合が多いので、不自然な日本語の文章を大量に読まされることになり、途中で頭がくらくらしてきます。まるで拷問のようです。

上記のような日本法人には、通常、日本人社員がいますので、不自然な日本語に気付いているはずなのですが、なぜそのまま放置しているのでしょうか。


微妙じゃなく刺さる気がする(苦笑)のだが、それはさておき…。
この問いに対して次の3つの仮説を立てておられる。なお改行位置はこちらで編集した。

(仮説-1)
日本に短期留学経験がある為に日本語がそこそこ出来る親会社の外国人法務担当(おそらく弁護士)が、英語版の原典を日本語版に改訂した。

一方、当該日本法人子会社の社員は日本語の不自然さに気付いてはいるものの、親会社の法務担当の顔を潰すと後々、仕事が遣りにくくなるので、しかたなく不自然な日本語書式を使っている。

(仮説-2)
日本語がそこそこ出来る法務担当(おそらく弁護士)に対して日本語の不自然さを説明するのは単純に面倒臭いので、しかたなく不自然な日本語書式を使っている。

(仮説ー3)
契約書の文言は元来、分かりにくいものであると考えているので、誰も不自然な日本語を気にしていない。


こちらの勤務先が問題の会社ではないと思いたい…何せ、こちらの勤務先の和文の約款は、僕の前任者の方が相当苦心して日本語版を作られているので、excite翻訳よりは相当出来が良いと思っているのだ。

それはさておき、個人的には以下のように考えてみた。合っているかどうかはさておき、経験半年だけど、一応外資系(米系)企業にいる法務のオジサンの意見ということで…。

仮説1についてはおそらくありえないと思う。そもそも、弁護士以外が法務担当というケースは日本以外ではあまりないと思うので、仮に日本語のできる非日本人の弁護士が本国にいたと仮定して、そもそもきっとそんなに暇なはずもないだろうし、法律文書の翻訳と、文章を翻訳する能力の間には相当に開きがあるので、日本語ができたからといって、そういうひとが自分で翻訳するとは思われない。逆に英語に翻訳するときのことを考えればわかりやすいと思う。むしろ訳のミスについて責任追及されるのを嫌がるのではないか。加えて、翻訳した文章が日本法の強制法規などに照らして問題のない表現になっているか、ということはおそらく簡単にはわからないので、現地(ここでは日本)の法務担当者または当該国の弁護士事務所にそのあたりのチェックもかねて翻訳ごとやってもらうよう依頼すると思う。

仮説2についても、同様にありえないと思う。そもそも「顔をつぶす」とか気にしないというか、外人(特にアメリカ人)はそういうことを気にしないことが多いように思うし、日本の子会社の側もそれを理解していれば、何とかできるはず。

仮説3が、3つの中では個人的には一番ありそうな気がする。日本側の担当が日本語を見つつも、実際は英語で考えているとかしているというオチかもしれないし、ひょっとするとそもそも日本側の担当も英語の方しか読んでいないというオチすらありうるような気がする。見た目が日本人でも実は海外生活が長くて、英語のほうが達者とかそういう人も世の中にはいるし…。

契約でトラブルになっても常に契約書(翻訳文)の内容に立ち返るとは限らないから、今まで誰も真剣に読んだことがないという可能性もありうるわけで、法務も、他のことで忙しかったり、そもそも入れ替わりが激しくて…とかあったりすると現在のスタッフは翻訳に関与してもいないし、読んでもいないとかいうこともあるかもしれない(なお、僕の現在の勤務先ではそういうことはない)。

あと、好むと好まざるとに拘らず、翻訳は日英、英日双方相当しているのだけど、契約書など長めの文章を翻訳するときに、後でのメンテナンス(契約書などは契約交渉の過程でも変更修正はされるわけで)のしやすさを考えると、和訳の場合英文の構造と邦訳文の構造とかをなるべく同じにしておくほうが、訳の直しモレとかのチェックがしやすいので、和訳を単体で読んだときの読みやすさについて多少あきらめても、そういう形にすることもある。全体で見たときのリスク管理ということになるのだろうか。

・・・というわけでhitorihoumuさん、何かの参考になれば幸甚です。

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Re: ご指摘ありがとうございました!!

いやはやこちらこそありがとうございます。興味深かったので、ついエントリにしてしまいました。
新エントリについても拝読させていただきました。こちらの言葉足らずの部分に気づいたのでそちらについては、コメント欄で補足させていただきました。
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。

> dtkさん
>
> 今般は、私のブログのエントリ「外資系企業の日本法人の契約書の日本語に
> ついて」に対して、ご指摘頂きありがとうございました。
>
> 返答を書いていましたら非常に長くなりましたので、コメントではなく、
> 私のブログへの新エントリにて返答に代えさせて頂きます。
>
> 今後ともよろしくお願い致します。

ご指摘ありがとうございました!!

dtkさん

今般は、私のブログのエントリ「外資系企業の日本法人の契約書の日本語に
ついて」に対して、ご指摘頂きありがとうございました。

返答を書いていましたら非常に長くなりましたので、コメントではなく、
私のブログへの新エントリにて返答に代えさせて頂きます。

今後ともよろしくお願い致します。
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