仕事以外でも英語のものを読もうということで、例によって(謎)、SSRNで探して読んだ
ペーパー。長さも手頃だし。
長期間にわたって、契約当事者が協力しながらプロジェクト(特にクロスボーダーとなるプロジェクト)を遂行していく形の契約について、協力関係を推進させる仕組み、例えば、未知の事態が生じた場合に、どのようにそれを乗り越えるかとか、というようなことについて、その関係となる契約書の中に織り込むべきだ、という内容で、インフラ整備プロジェクトの契約の分析に基づき論じている。
インフラ系の契約については、長期間にわたるし、予想できない要素もあって、予算にしても納期にしても、超過することが往々にして見られるが、それはその種の仕組みを織り込んだ形で契約をしていないから、という面があるという指摘。
確かにインフラ整備のプロジェクトについて、その種の仕組みがないとまずかろうというのは、想像ができるのだが、その種の発想がどの程度他の契約に応用可能なのかどうか、また、応用可能だとして、どういうときに応用可能なのか、応用可能な場合には具体的にどういう条項を契約に入れておくべきなのか、というあたりについての記載がないので、よくわからなかった。
インフラ整備とか以外でも、例えば、長期におよぶ共同研究開発契約とかを考えてみると、その種の仕組みはあったほうが良さそうだ、ということは想像はできなくもない。共同開発しているうちに、他に先を越されて研究の価値がなくなるとか、製品の方向性が別の方向に行ったので、製品化しても売れそうになくなる、とか片方の当事者が思ってももう片方がそう思わないから、進め方について意見が割れるとか、ありそうな気がする。意見が食い違って、どうにも合意できないようなケースでも、いきなり外部に判定をあおいでも、内容の理解が十分にできる人が簡単に外部に見つかるか、見つかったとして、その人に判断を仰ぐのが、守秘などもふまえても可能なのかどうか、とか、諸々考えると、まあ、そういうことかな、という気がする。
「出るところに出る」という、事を荒立てる選択をする前に、なんとか解決するための手だてがあったほうがいいし、その際には、両者の関係がこじれている可能性もあるから、契約上の定めとしておく事によって、ある程度強制力を持たせることも重要、ということなんだろう。
個人的には、結論としてはそれほど違和感がないが...やはり、どの程度までこの種の発想が有効なんだろうか、というところが疑問として残った。
- 2012/02/09(木) 21:26:59|
- 企業法務/法律関係
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0