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フロントエンドとバックエンド

なんというかその…。牽強付会ですいません(謝罪 in advanceってやつか(意味不明))。
#up後に若干加筆。

遅ればせながら、@takujihashizumeさんのエントリにかこつけて一言。

しかし、誰も読まないあからさまな裁判対策用の規約を作るのはやめて、ユーザーが読もうと思える合理的な長さにし、読んでもらうことであらかじめGoogleの姿勢を理解してもらうべきだ。Googleはそう考えたのではないでしょうか。そしてもし訴訟となったときには、この頼りなくなった文言なりの戦い方をしようと、覚悟を決めたのだと思います。


前に氏をはじめとする数名の方と話をしていたときに、契約書の記載の厳密さと理解しやすさとがゼロサムというか二者択一のときに、前者ではなく後者をとる形で契約書を作るのは、時としてアリなのではないかと思っているということを言ったけど、僕の説明がよくなかったこともあってか、思っていたほど賛同を得られなかったのだった。そこにこういうgoogleの動きが出ると、何となく我が意を得たり、という気がしないでもない。
契約書について、厳密に書くというのは、要するに訴訟になったときに、裁判所が判断することを念頭に置いているわけだけど、それが常に正しいのか、ということが前から疑問だった。当事者の約束事なのに、ビジネスをする当事者(事業部門の人、という意味)がわからないような文書にするというのは、なんだかおかしくないか、という気がずっとしている。訴訟になったときに関与することの多い裁判官とか企業の外の弁護士さんがそういうことを言うのは、理解できるとして、そもそも訴訟にならないように、ということを考えるべき、企業法務の担当者(インハウスの弁護士さん含む)も常にその思考でないといけない、というのは、違和感が残る。

もちろん、この両者が二律背反ということは、通常は考えにくいから、この点がシビアに問題になる状況というのは、正直なところ、あまり想定しにくい。訴訟になったら、と言いつつも、本当に訴訟になることを常に想定しているというか、訴訟が想定されるからこそ抑制効果のようなものがあったりするという面があるのも否定できない。

ただ、訴訟になったら、というけど、本当に訴訟になったら、勝ち負け以前に、追加的に生じる(訴訟にならなければ生じなかった)コスト(レピュテーションリスクとかも含む)という意味で、企業法務としては、ある意味で「負け」なのであって、だとすると、そもそも「負けない」ようにするということを考えてもおかしくないし、その観点からすると、訴訟になったとき、というのはどの程度念頭におくべきか、とことを重視するのは、それほど自明な問題ではないのではないか、という気がしている。

もちろん、逆に、当事者はどうであれ、訴訟になったら、ということをきっちり考えておかないといけないケースも存在すると思う。おそらく金融系の契約書とかそうなんだろう。もっとも、その辺りは、当事者のみなさんのこの種の文書に対するリテラシーも高いので、問題にはならないのかもしれない。

じゃあ、どういうときに、その辺の分かれ道があるのか、と考えると、主に期待値ベースでの費用対効果で考えてみることになるのだろうけど、おそらく、一般大衆が広く相手で、何かおこる確率がそれほど高くなく、かつ、仮に起こっても、損害はそれほど大きくなく、むしろ都度の対応コストの方が高い、というような事案であれば、契約書について、厳密に穴がない、ということを指向するよりも、わかりやすく、そもそもトラブルにならない、ことを指向することが、費用対効果の面で見合うのではなかろうか。訴訟という長い道のりの果てで不利になるリスクと引き換えに、わかりやすく書くことで、そもそも訴訟に至るまでの道のりを踏み出さないというところか。

その逆がプロ同士の間で、大きな金額の案件の契約をするとき、ということになろうか。金商法ではないが、プロ投資家とアマ投資家とで、規制のあり方も変わる、というような感じなのかもしれない。

そうはいうものの、前者のようなケースであっても、最低限の押さえはいるわけで、googleのケースで言えば、それは管轄とか準拠法のあたりだろう。変な法域の準拠法で、変なところで管轄が生じたりすると、結果的にことなきを得るとしても、そもそも調査とか、そのエリアに詳しい弁護士を見つけるまでのところでコストがさらにかかったりするから、そこは押さえておく必要があるという判断になったのだろう。

最後にもう一つ、ついでで脱線するけど、準拠法とか裁判管轄については、確かに重要だと思うけど、そこにどこまで拘るか、というのも問題で、時には、契約交渉で他の要素とのバーターになることもあるだろう。お互いに譲らずに取引自体を決裂させるところまで行くのも、選択肢ではあるが、常にそれでは、それはそれで問題だろう。その場合は、ある程度予測可能性のあるところで、できれば、お互いにawayであって、かつ、情報もおおくて、そこのLawyerも結構いるといういところに決着させるのがよいのだろう。双方がアクセスしやすければfairであるという議論もできるように思われるし。この辺は地理的な場所(訴訟になったときの資料や証人のロジスティクスまで考えるべきかもしれない)も含めての考慮だろうし、それをふまえてのドラフティングについては、何が起こっても同じ効果が生じるように、がんばって規定を事細かに書くということで対応を考えるということもあるのだろう。

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