スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

入り口のところで

自分の頭の整理というか、備忘のためにメモ。

部品とかの最終製品ではないモノの取引基本契約(勤務先がメーカーで売主という立ち位置)の審査に関与する際に、いくつか特に注意したポイントがあったのだけど、そのうちの一つが個別の受発注の成立についての条項。買い手側の書式における規定の中で、気にしていたのは次の2つの観点。
  1. そもそも発注に対する拒否権があるのか。
  2. 前記の拒否権を発動ができるだけの十分な時間的な余裕が常に確保されているのかどうか。
取引基本契約それ自体を締結することで、生じる義務もあるし、それらの中には重要なものもあるけど、個別のモノの納入義務については、当該取引基本契約に基づく個別契約の効力が生じないと発生しない(でないと、何をどれだけ、いつ、どこに収めるのか確定しない)から、個別のモノの納入義務がどのように生じるのか、についての条項も、一定の重要性があると思っている。

2つの点のうち、最初の点については、時々、買主側の一方的な通知で納入義務を生じさせる形式のものがあるので、それについては、修正をしてもらうことにしていた。東日本大震災やタイの洪水のような天災のケースを考えると、モノが供給できない可能性は常に存在する以上、供給できないときはできない、と言えることが重要だと思う。
(買主側が、いつでも好きなときに好きなだけモノを確保したいのであれば、寧ろいわゆるVMI契約(要するに富山の薬売り形式ってことになるんだろう)にするという発想もあるだろう。)

2つの目の点については、仮に発注が来たときに、発注に応じられるのか確認を取らないと分からないケースがあるときに、確認をとったうえで、返事ができるだけの時間が十分確保されているかどうか、ということがポイントになると思う。モノの性質によっては、常に生産しているわけではなく、一つの生産ラインを複数の製品の生産に振り向けていて、特定の製品の次回の生産がいつになるか、を確認しないと、ラインが空いてないから生産ができない、という事態も生じる可能性があるし、仮にラインが空いていても、生産に必要な材料または部品が調達ないとかいうことだってありうるので、その辺まで含めて確認が必要になることも考えられる。

確認に十分な期間がどれくらいか、というと、通常かかる期間を想定しがちがけど、長期休暇、例えば盆暮れやクリスマスとか中国の旧正月とかも、必要に応じて考える必要がある。変なタイミングで発注が来て、拒否できずに、後から損害賠償とかいう話になっては意味が無い。

最近は、EDIで瞬時に発注情報が受け取れる場合に、この確認期間も短めに設定されがちだけど、内部で確認するのにIT化が追いついていないと確認に時間がかかることも一応考えられる。ただし、この辺で時間がかかると商機を逃す可能性もあるので、SAPとかをうまく使って、比較的迅速に対応できるケースが多いと思うけど、それでも確認できる時間が必要であることには変わりはない。もちろん、確認する仕組みがあっても、実際にその仕組みを使う人が誰も出勤していないと、意味が無いことは言うまでもない。

かつて、価格などの要求が厳しすぎて採算が合わない顧客と、関係を解消しようとしたときに、取引基本契約自体は解除権がこちらにない形になっていて、契約関係を更新するには、一年単位での期間満了のタイミングで更新しないとするしかないものの、そのタイミングが来るまでの期間をどうするか、という話になったことがあった。受注すればするほど赤字になるという状況下だったので、その間についても受注せずに済ませたい、というのが事業部門サイドの意向であった。そこで、上記の点を確認して、注文書が来たら確認期間内に、全部拒否するしか無い、とコメントしたことがあった。それで結果的には事無きを得たとのことだった。

そういう経験があるから、余計にこういう点が気になっている。

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

dtk

Author:dtk

日本にある企業の法務部署で働いています。
*コメント等で私に言及するときは
"dtk"でお願いいたします。

旧ブログ

ITエンジニアのための契約入門 iPod touch/iPhone用にリリースされました。詳しくはiTunesAppStoreから入手可能

初めてコメントいただく際には「このblogについて」もご覧いただければ幸いです。

カビバラさん時計
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

twitter
    follow me on Twitter
    カウンター
    Amazon.co.jp

    ブログ内検索
    RSSフィード
    リンク
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。