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会社・役員の民事・刑事責任とコンプライアンス法務 /新谷 勝 (著)



一通り目を通すのに時間がかかったけど、読んだので感想をメモ。

前書きに「本書では(中略)、コンプライアンス体制の構築の意義、内容等を概括的に検討したうえで、その必要性と有用性を述べ、次いで、コンプライアンス関係の法令ごとに違反により生ずる法律問題について、民事責任と掲示責任を解説した。また、コンプライアンス違反の企業にとり重荷となる課徴金の制度に言及している。」とある。

コンプライアンスと法令遵守はイコールではないと思っているので上記の書き方には一定の違和感があるけど、それはともかくとして、法令遵守違反について、ある程度横刺しでまとめてくれているようだったので、便利かと思い買ってみた。

コンプライアンス体制の内容の記載については、それなりの説明がある。一方、その意義との関係では、総論的な説明はともかく、各論のそれぞれの法令のところで、いちいちコンプライアンス体制の確立が必要とあるけど、それぞれの法令で求められている事項との関係でコンプライアンス体制確立のうえで何をしなければならないか、特定の法令を視野に入れるか入れないかで、コンプライアンス体制の何かが変わるのか、変わるとすれば何がどう変わるのかよく分からなかった。あと、コンプライアンス体制を確立するうえでは、内部通報制度も重要な役割を果たすと思うのだが、こちらについても、もっときちんと説明すべきではないかと思ったりした。

法令ごとの解説についても、会社法、金商法、独禁法あたりはそれなりに詳しく説明されているけど、その他の取り上げられている法令についての説明は、十分かどうか疑問が残るし、その他の法令の選択の仕方も今ひとつよく分からなかった。課徴金の問題について意識されているのに、経営に対するインパクトという意味では、同じくらいの大きさを持ちうる税法の話が出てこなくて良いのか、とか、人事・労務系の話は最後の方に説明があるけど、不十分ではないか(例えば、一時期ほど問題になっていないが偽装請負の話とか触れなくて良いのかとか)、とか、そんなことを思った。

法令遵守という意味でのコンプライアンスという切り口で、横断的に解説をするという方針は非常に面白いと思う反面、やはり何を説明するかしないか、説明するとしてどこまで説明するか、という取捨選択の難しさを改めて実感したのだった。


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