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BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2011年 11月号


例によって例のごとく感想を。

特集は業務委託についてのもの。1年前にも同じような特集しているらしい…って記憶してなかったけど。それが悪いと言うつもりはない。切り口も違うし、業務委託の持つ鵺的な要素を考えると、繰り返し取り上げる価値はあると思うので。

裁判例の整理とかももちろん役に立つけど、個人的には、企業の担当者のコメントが一番気になった。他誌ではなかなかここまでコメントを広範に集めないように思うから、BLJらしさを感じるところなので。業界は違ってもどこも似たようなところで悩んでいるなあということが分かるのも色んな意味で大事かもしれない。
個人的には、電子部品メーカーの方の挙げておられた3点(①業務委託の内容・範囲、時期・期間が明確かどうか、②対価の金額、その支払時期・方法が明確かどうか、③委託業務において、何らかの問題が生じた場合の受託者の責任がどうなっているか(責任の発生条件、損害賠償範囲・金額など))が重要という指摘に賛成。強いてもうひとつあげるとすれば、業務の達成の測定の仕方(検収の方法)、だと考えるけど。
また、業種は違うけど、製薬会社さんのケースにおける事業部門の担当者との役割分担のあり方というのは、他の業種においても、示唆に富む様な気がする。業務の内容についての判断はどうしても、法務だけでは見極めが難しいことが多いと思うので、一定程度事業部門でやってもらう必要があって、その辺の線の引き方ということを考える意味で参考になるのではないか。

海外との取引に関する部分では、中文契約についての説明が参考になった。中国語の契約は、中国側で対応するので、僕のところに話は来ないけど、それにしても、関連する法規制については、知っておいて損はない。

その他については、五月雨式というか、順不同、箇条書きで。
  • 節電対応については、今の勤務先では、規制がなされた地域に製造拠点とかがなく、せいぜい東京のオフィスでどう対応するかだけで、勤務時間のシフトとかはしなかったので、あまり困らなかったのだけど、こうして記事を読むと改めて大変だったんだな、と実感する。「節電」がマジックワード化して、それを錦の御旗に何でもやってしまうことに対する懸念は、確かに重要だと思う。特定の錦の御旗に基づいて、特定の施策の是非を十分に検討せずに突っ走るといういう発想自体が危険な気がする。一方のリスクを避けた結果、別のリスクを生むということはよくあって、気を付けないとリスク管理の意味をなさないことになるわけで。この話は来年もあるだろうし、それ以前に冬についても類似の問題が生じるので、今後も色々考える必要があるから、こうやって経験をまとめておいてもらうのは重要だと思う。
    それと、在宅勤務の話の中で、在宅勤務との法務業務との親和性の高さは、個人的には理解するが、ゲーム会社さんの事例で出ていた、在宅でのプリント禁止措置は法務には厳しすぎると思う。前にも書いたけど、ドラフトのチェックとかについては、現状では、モニターだけ、ペーパーレスでやるのは、厳しいと思う。その辺まで含めた勤務環境をどこまで整えるかは、結構難しい問題なのかもしれない。
  • クラウドコンピューティングの話は興味深いが、どうもテクノロジーの基本部分、SaaS/PaaS/IaaSの区別がわかりにくかったものの、そこが分かってなくても、そこから後の話が分からないということもなかったので、良しとしよう。国境を越えた形でのデータ保管は、いろいろ問題を引き起こしそうで、かつ、問題の解決は難しそうということは分かった。今のところクラウドを使うという話は、今の勤務先では出てこないが、いつそういう話が出てきてもおかしくないので、今後も注意が必要ということになろう。
  • 集団的消費者被害救済制度、については、B2Bの会社にいることもあって、対岸の火事めいたところがあるのだが、アメリカのクラスアクションみたいに、無闇矢鱈にリスクの高い訴訟にならないようなので、その点は安心というところか。
  • M&Aのロードマップについては、補償規定は、契約交渉及びその後の経過において、問題になりやすいということは、理解しやすいけど、どう対処するか、というところが難しいと思っているので、読んでいて面白かった。特に、補償責任の下限の設定の仕方で賠償額で負担する金額がどのように変わるか、数字で示しているのは、具体的で分り易い。文言だけで考えていると、どうしても分かりにくいし、適切な事例もすぐに思いつきにくいので、有り難い。
    また、クロージング後の移行期間の話についても、クロージングまでの間にはそこまで目が行きにくいと思うので、こういう点を頭の片隅においておくだけでも、対応が違ってくるのではないかと思う。
  • 外資系企業の法務部長の記事は、公開買付の裏側にある、普段語られる機会の少なそうな法務の話で、確かに興味深かった。公開買付なので、当然なのだけど、情報管理の難しさと厳しさが印象に残る。
  • 松竹の法務についての記事は、業界の特殊性からくる難しさの一端が伺われるのが興味深いがそれ以上に、室長さんの経歴が、何だか凄くて、そっちの方が印象に残った。修士2つ行って、今ドクターに行っているって…。
  • オリジネーターの倒産と特別目的会社の記事は、判例紹介のところで、事案の図示があっても良かったのではないか。分かりにくい話なので。教育的効果で考える力を養うために省略するという考慮は不要だろうから。判例紹介の手前の部分できちんと図示してくれているので、余計にそう思う。

最後に本家から目次を…と思ったら、まだ出ていないので、略。出たら追記するかも。

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