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ぐろーばる、ねえ。

何のことやら(謎)。

昨日のこと。留学時代の同級生の某氏(アジア圏の某国の法律事務所が働く中華系の人)から質問のメールが来た。日本のいくつかの法律について、こちらの英訳のデータベースの翻訳が最新のものの翻訳になっているかどうか教えてほしい、という内容。そんなの確認するまでもなく、答えはnoだろうと思ったが、一応調べて、予想通りだったのでその旨回答する。

質問対象の法令のうちの一つが金商法だったのだが、英訳データベースを見ると翻訳は2009年6月16日現在だし、こちらの履歴を見ると、その後3,4回改正があった模様。改正の内容を見ていないが、翻訳としての「賞味期限」が切れていやしないだろうか?せっかくやるのだから、ある程度タイムリーにやっておかないと意味が無いのではないだろうか、と思うのである。





この点については、法令外国語訳・実施推進検討会議「最終報告」の中でも、

経済活動の国際化の進展に伴い,我が国の企業が関わる国際取引において我が国の法制度が準拠法などとして広く活用され,もって,我が国の企業が円滑に国際取引を行い得ることは,我が国の国際競争力の強化の観点から極めて重要な意義を有しているところ,そのためには,国際社会において我が国の法制度が容易かつ正確に理解されることが不可欠である。また,我が国の経済発展にとって重要な国家戦略と位置付けられる対日投資を促進するためには,法規制の内容など我が国の法制度の透明性を高めなければならない。さらに,発展途上国に対する法整備支援は,支援先国との連携強化につながるとともに,我が国の国際貢献を世界に示すものとして,国益にかなうものであるところ,他の支援国と円滑に協調連携しつつ,これを効果的に進めるには,我が国の主要な法令が,支援先国のみでなく他の関係国等においても理解できる形で示されることが必要である。これらのほか,我が国に対する国際理解の増進,我が国で生活する外国人の生活上の利便向上等の観点からも,関係の深い法令の外国語訳が整備されることが有益と考えられる。このように,政府の重要な政策目的を実現する上で,我が国の法令が外国語に適切に翻訳され,その翻訳が容易に利用し得るようになることの意義は極めて大きい。特に,今日の国際社会において共通語としての地位を占めている英語への翻訳の整備は,急務というべきである。

我が国の法令の外国語訳の整備を推進することは,国際競争力を強化し,対日投資を促進するとともに,国際社会におけるプレゼンスを高めるなど,我が国がグローバル化に対応していくためのインフラストラクチャーの整備を推進することに他ならず,我が国の国家政策として主体的に取り組む必要がある。

というコメントがあり、更に

具体的には,基本法,金融関係法,租税関係法,知的財産関係法,経済関係法,行政手続関係法,労働関係法など,ニーズが高く,前記2(1)のような法令外国語訳の意義との関係で重要な法令については,政府のイニシアティブにより,早期に集中的・計画的に英語訳が整備されるべきである。

翻訳整備計画に従い翻訳ルールに準拠して翻訳された法令が改正された場合には,政府のイニシアティブにおいて改正に対応する翻訳を速やかに整備することを基本とすべき

というくらいなのだから。

もちろん、まだ道半ばのプロジェクトなので、上記のような批判は早計すぎるということは十分理解しているのだが...

それと、上記の報告書を見て気になったのが、法令自体の翻訳についてしか記載がないこと。実際のところは、法令だけでは分からないところは判例を見て考えているという実務がある以上、判例についての情報もないと、結局法令の英訳を見る側のニーズを満たすことにならないのではないか、という気がする。

法令ですら道半ばなのに、判例なんて、という反論は、言われるまでもなく思いつくのだが、上記の最終報告書では判例についての議論が一切出てきていないということそれ自体が気になった。

この点については、最高裁の英文のサイトを見ると、一定程度の最高裁判例の紹介はあるようだけど、実務では最高裁判例しか見ないというわけもないので、それで足りるとは云いにくいのではないか。

そういう意味では、この辺りを補うサービスをすると、何かのチャンスがあるのかもしれない(可能性以上のものではないが)。ただ、その場合は、もちろん単なる翻訳だけでは不十分で、日本の文化的な背景を知らない人でも理解できる形で、補足を交えつつ伝えるという話が必要になってくるのではないだろうか。その意味では、法律英語に対する能力は十分だったとしても、日本人だけでやるのは難しいのかもしれないという気がする。日本駐在経験のある外国人の弁護士さんを交えたチームとかでやるのが妥当なんだろう。もっともそれを民間ベースでやってペイするのかどうかは分からない(一定の分野(金融系)とかではペイしてもおかしくないかもしれないが)。





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