スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

部下をもつ人のための人事・労務の法律 (日経文庫) / 安西 愈(著)


人事の法律常識、とあわせて購入したもの。両方まとめて読むのも良いと思う。人事の法律常識よりは字も大きめなのは、この手の本に慣れていない新米管理職への配慮なのだろうか。図表などを上手く使っているのは人事の法律常識と同じ。この本単体で見れば、管理職昇進時の法務の研修のネタ本(の一つ)としても使えそうな気がした。

会社に入るとは、会社の部・課に配属されるとは法律的にどういう意味を持つのか、という会社と個人との関係についての説明(個人的には身分証、社章、名刺の意味についての説明が特に印象的だった。内容は目新しく感じるものではないけど、正面からこのことを説いているのを見たのは初めてのように思ったので)から、部下を持つものの法的地位、職場の法律関係の基礎、職制の部下に対する権限、権限行使上の義務と配慮、労働時間の管理と取り扱い、時間外・休日労働の管理、休暇の管理と取り扱い、人事考課権限の行使と懲戒処分・指導義務、職制の言動と不当労働行為、という順序で論が進んでいる。当然のことながら、人事の法律常識と内容の一部は重なっている。


逆に、人事の法律常識、では、最後の2つの部分についての説明がなかったので、この本でそこの部分についての説明があるのは良かったと思う。実際考課については、どういう形で行使する義務があるのか、部下を持つ管理職として気になっていたので。公正な考課を行う義務として、次の義務が記載されているので、メモ。
  1. 考課項目(要素)を明白に定めること
  2. 評定方法を確立すること
  3. 考課評定基準を明確化すること
  4. 考課基準を合理的なものとすること
  5. 考課査定者を適正な者とすること
  6. 査定が基準どおり公正に運営されていること
  7. 考課基準運営につき考課者間の意思統一を常に図ること - 考課者訓練
  8. 査定結果に著しい偏りがないこと-合理性の検証
これらについては、考課者訓練のように、人事主導で全社的な取り組みがないと対応できないものも含まれているが、ともあれ、考えるべきポイントが分かっただけでも収穫、という気がしている。

また、細かい点では、労働基準法に関する通達の「発基」「基発」「基収」「基監発」の意味の違いとかも微妙に面白かった。その違いに何の意味があるかはよく分からないとしても。
  • 発基:事務次官通達で厚生労働省労基局関係のもの
  • 基発:厚生労働省労基局通達
  • 基収:厚生労働省労基局長が問い合わせの照会に答えた通達
  • 基監発:厚生労働省労基局監督課長の通達
そんなこんなで有用な一冊だとは思うけど、ここまで来ると労災と思われる事故がおきたときの処理の考え方についての説明がなかったのは、ちょっと残念に思われた。残念ながら労災と思われる事故が生じたらどうするのか、についても、部下を持つ身としては知っておきたいところ(勉強不足で申し訳ないが、僕は法務としても、管理者としても知っておきたい)だと思うので(こちらのサイトで勉強すればいいのかもしれないが…)。

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

dtk

Author:dtk

日本にある企業の法務部署で働いています。
*コメント等で私に言及するときは
"dtk"でお願いいたします。

旧ブログ

ITエンジニアのための契約入門 iPod touch/iPhone用にリリースされました。詳しくはiTunesAppStoreから入手可能

初めてコメントいただく際には「このblogについて」もご覧いただければ幸いです。

カビバラさん時計
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

twitter
    follow me on Twitter
    カウンター
    Amazon.co.jp

    ブログ内検索
    RSSフィード
    リンク
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。