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下請企業の契約実務―トラブルを防ぐ独禁法・下請法の基礎知識/村田 恭介 (編集)


実質上年明け最初のエントリがこれというのは何だかなあ...。昨年下請法についての講習会をすることになって(無事に完了)、それに際して参考書を探したときに見つけていた一冊。下請法それ自体の解説としては薄いので、そのときの目的に対しては有用ではなかったものの、独禁法・下請法に関する契約実務の本としては有用そうなので、図書館で借りて読んでみた。実際、その目的では(特にこの分野になじみのない人にとっては)有用な一冊だと思う。

内容それ自体は、独禁法については、ガイドラインとか相談事例に基づいていて、事例がベタすぎるような気がするものの、抑えておくべき基本的なところを抑えているという印象。契約書の文言レベルで事例を検討しているのが、契約実務という面では分かりやすいように思った。

加えて、序章におけるフローチャートや独禁法違反にならないためのポイント、独禁法違反が発覚した場合のポイントは便利かもしれない。
(独禁法違反にならないためのポイントとしては、次の点が上げられている。
  1. 「品質」と「価格」による競争に適うか
  2. 競争回避、競争者排除になっていないか
  3. 取引相手の自由を不当に奪っていないか
  4. 価格拘束のおそれはないか
  5. 制限行為に合理的理由はあるか
  6. 市場におけるシェアは高くないか
  7. 優越的地位にないか
下請法については、公取のテキストの内容の要約というところ。ただ、あのテキストもそれなりに分量があるので、こういう形で読むほうがラクなのも確か。取締状況については、他の本よりも新しい分、最新のデータが出ていて有用(特に、下請法違反のダメージについて説明するときには)という気がする。

タイトルが「下請企業の契約実務」とあり、副題が「トラブルを防ぐ独禁法・下請法の基礎知識」とあるが、発注者として下請取引に関与する企業においても、これらの法律の遵守に留意が必要な以上、内容を適切に示しているのはむしろ副題の方で、その意味ではタイトルの付け方が今ひとつなのではないかという気がした。

(後記)書くのを忘れていたが…
  • 独禁法と下請法の双方の適用可能性がある分野は扱いが難しく、ガイドラインの運用が必要とのコメントは頷けるところ。結果的に課されるサンクションに違いがあるので、双方の適用可能性があるときに、どちらが適用になるのかは、実務としてはかなり重要なはず。
  • よく考えると、独禁法と下請法を地続きで扱って、それでいて、その部分に焦点をあてた本はあまりないような気がする。これは、後者の分野について、公取関係者以外で本を書く人が少ないから、ということなんだろうか?

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