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法務部の取説...か?(契約検討依頼編)

#事前の仕込みエントリですいません。

先日Senri4000さんからの次の振りがあったので、ちょっと考えてみた。関係する部分を引用する。

今日は法務宛の契約書検討依頼の書きっぷりがさっぱりわからないというののフォローに追われた。だから、技術的事項だからと行って全部特許に聞いてくるな~。契約の検討依頼に書いてもらうことで1エントリーみっちり書きません?


とりあえず紙に書くかどうかはさておき、法務部に契約書の中身を見てもらうときに、こういうことは法務の人に教えてあげると便利そう、または、お願いするときに気をつけて欲しいことを順不同で書いてみる。題名はアレ(謎)だけど。
よって読み手は法務に契約書を見てもらいたいと思っている人のはず。個人的な主観に基づいているので、「俺はそう思わん」というご批判はご容赦ください。

  1. ご利用はお早めに、そして計画的に:契約書を見るにはそれなりに時間がかかるってことで、お湯かけて3分とはイカンです。契約書の長さとは比例しないかもしれません、ってことも重要。金曜日の夕方に来て、今すぐ見ろとか言われると、見ないうちから問題点をあら捜ししたくなるということもあるかもしれない。長いものは時間がかかるのは確かだけど、短いから短時間で見ることができるとは限らないってこと。
    ともあれ、いつまでに返事が欲しいという話は、必須。返事をもらったらどうするのかということもあるとさらに良い。
    (例:18日に次の契約交渉だから、営業内部で打ち合わせをする時間を考えると15日には返事をください)。

  2. 不利なことも言いましょう:往々にして不利なことをこちらに言わない人がいる。それでいて、社内の承認を得る際に「法務には相談しました」とか平気で言ったりする。
    予め手を言ってくれれば手が打てるのに、ということもあるかもしれないから、気になることは言ってくれた方が良い(法務が分かるように言うことが必要なのは言うまでもない)。
    あと、隠していたことが後から分かると、その後の対応が変わるかもしれないので、その辺も注意が必要。相談者の法務に対する信用問題になるということ。そういうことをすると、通せる案件も通せなくなる。
    (と、ここまでは心構え的な話ですが…)


  3. これ何する話?:ここが整理できずに相談に来るというケースもないわけではない。そうなると手間がエラくかかるし、法務の担当者に内心顰蹙をかっていることは間違いない。
    (追記の追記:コメントでいただいた内容にも関連するが、スキームの説明なんかもここでは入ってくるはず。スキームが分からないと内容を見てもコメントしようがないし、場合によっては、スキーム自体から組みなおしとかいう話も出てくるので…だいたい税務マターで引っかかることが多いような気がします。)

    1. 当事者は誰か:実は結構難しい。交渉の当事者イコール契約の当事者ではないこともよくあるので(実際の当事者は子会社だけど交渉は親会社の担当者が出てくるとかいうこともありえない話ではない)。
      そういう意味でも相手の素性もきちんと確認しておかないと時に実態がなかったりすることがあるので、注意が必要。
      契約の相手先との関係の履歴も重要。過去にトラブルのあった相手と20年付き合って問題がなかった相手と対応が異なって当然だろう。
      それと、当然のことながら、現在の相手方の信用状況とかも重要。
    2. 何を:モノの売り買いなら対象物。ライセンスなら対象特許とか。主たる対象物ははっきりしているが、周辺(付属品とか)は必ずしも明瞭ではないかもしれない。
    3. いつ:履行期間とか、単発のモノの引渡しなら、引渡しの時期とかそういうこと。時間軸に従って、何が起こるのかという辺り。
    4. どこで:履行の場所とか。場所によって受ける規制が異なるケースとかあるので、知らないと検討が的外れになる。
    5. どうする:当事者相互に何をするのかという役割分担。伝票だけ通すけど、実際のモノは通さない、というような所謂商流と物流が異なる場合は、それぞれを区分して、双方理解している必要がある。
    6. お金の流れ:結局誰からどういう名目でいくら、いつもらうことで、お金儲けをするのかが分からないと、その権利の確保の手段なんて考えるのは無理。
    7. その後は?:部品とか素材のメーカーで、エンドユーザーがいて、そのユーザー向けの製品を作っているところにモノを収めるような場合は、結局収めたモノが最後どうなるのか、は抑えておきたい。品質問題になったときにどれだけシリアスな話になるのかはそういうところに影響するから。
      それ以外にも研究開発でフェーズごとに契約を分けるようなケースでは、次以降のフェーズで何をするつもりなのかという辺りも。
  4. この契約をすると、何がこちらにとって良いのか?:メリットですな。特許なんかのライセンスを受ける話だと、その技術の今後の使い道というような話になる。市場規模とかでしょうかね。

  5. どうしたいのそれで?:本音ベースでどうしたいのか、というところ、共同開発とかなら、成果について、どこまで譲れるのかという辺り。自社の能力(期待値を含む)からして、ここまでのことをする可能性があるから、それができるように権利はここまでは確保しておきたい、とかそういう辺り。

  6. 正味のネゴ代はどのくらい?または、この話決裂して良い?:まあ、そういうこと。ただし、ご要望にどこまで応えられるかは保証できないことは言うまでもない。この辺が分かっていると諦めがつけやすい(謎)。

  7. 交渉のタイムスケジュール:何回かやり取りして相手の出方を見ることができるのか、一発勝負と思ってやらないといけないのか、というようなこと。回答の仕方で変わってくる。契約締結後の行動の締め切りとか決まっている場合(例えば、完成品の納期が決まっているモノの共同開発に関する契約とか)には、全体スケジュールのイメージが必要になってくることもあると思う。

・・・こんな感じで如何でしょうか>senri4000さん

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Re: タイトルなし

匿名希望様、コメントをありがとうございました。

反社チェックの重要性は否定しないのですが、正直どこまで実効性があるのか疑問に思っているところです。別にどこかでデータベースが公開されているわけでもないわけですし。昔からの得意先でもチェックするというのは、与信管理などの面でも重要なのですが、反社チェックだけのために何をどこまでするのかは、検討の余地がある気がしています。判断できないところで悩むくらいなら、契約上、反社と判明した場合は直ちに契約解除できるように文言を規定しておいて、ある程度のところで割り切るしかないのかな、という気がしています。

スキームについては、スキームを確認して、通常と異なる場合は経理・税務のチェックをうけるようにという形で切り離していますね。売り上げの立て方とか、証憑の残し方もそこで訊いてもらうのがベストかなという気がしています。結局経理証憑とかまできちんとフォローするのを法務だけで、やるのは荷が重過ぎると思うので。どうせどこかのタイミングで彼らに関与してもらうなら、契約書締結の時点で巻き込んでおくのが、お互いにラクかなと思うので。

それでは。

Re: 早い!

Senri4000さま

いつもどうもです。こういうネタの需要があるとは思ってなかったので、振っていただきありがとうございました。
もし何か不足があればご教示いただけると助かります。

ではでは。

当事者は誰か、ですけど一見さんであれば、全事業部門をげて反社会勢力チェックをすることが一番大事ですね。
昔からのお得意先であっても、変な兆候がないかを地道に確認します。

スキームによっては会計上、税務上の事前調査も重要で時間をかけたいところ。
不十分なタックスプランニングでスキームを動かしてしまうと、後でえらいことなります。
そろえるべき証憑書類も経理部門と先生方で確認しないと怖いことがあります。
また、売上高の計上(純or総)を、会計基準とビジネスの商流と中身を十分把握したうえで判断することも大切ですかね。

早い!

Thank you so much!
みっちり見て、こんなのは?とかもしあったらフィードバックしますね。
ありがとうございました。
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