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ある種のバケツリレー

マイナーな話だけど、備忘のためにメモ。

日本で作成した書類を外国向けに公証することがある。例えば、海外の関連会社の役員を親会社の役員が兼務していて、その役員が交代したときに、あわせて海外の関連会社側でも交代する、その交代について、登記というか登録(Corporate register)する、というような時などがその一例。

外国向けの私文書認証については、京橋公証役場(NYBarの時の上司のaffidavitはここでやってもらった)のサイトの記載が参考になる。公証人さんとの関係で何を用意するかについてはこの記載を見ればよく分かると思う。

会社側の担当者(法務かもしれないし、それ以外かもしれない。今の勤務先では法務でやることが多い)は、基本的なところで理解しておいたほうが良さそうな 点としてあと2つあるような気がした。機械的にやっていると、時々混乱するので、何をやっているかを抑える意味では重要な気がする。手間暇のかかる話なの で、手戻りが出るとロスが大きいので。長くなったので、詳細は追記で記載。



  1. 外国向けの私文書認証はある種の信用のバケツリレーであるということ。

    ざっくりとした考え方としてはこんな感じなんだろう。

     X国の政府が提出先だとする。X国の政府に向かって日本の公証人が何を公証したとしても、彼らからすれば、日本で「公証人」を自称する者が「公証」したと記載された紙を出されたところで、信用できるはずがない。
     とはいえ、誰かの言うことを信用してもらわないと何かと困るので、自国政府の日本の出先なら、日本にツテもあるだろうし、そこの言うことなら信じようとい う話になる。つまり、X国政府に対しては、自国の政府機関である在日X国大使館が「信用して良い」というものは信用しようという話になる。
     じゃあ、在日X国大使館は、日本にいるからと言って、どこまで日本の政府機関、お役所に詳しいのか、というと、本国よりは情報は手に入りやすいとして も、日本のことなら何でも知っているとは限らない。となると、彼らが日常的に接しているはずの日本の外務省の言うことなら、ということになるのだろう。
     次に、日本の外務省は、というと、これまた、同じ国内でも公証人のことは知るはずもない…ような気がする。となると、公証人の管轄している法務省(法務局)の言うことは聞こう、ということになって…
     結局のところ、信用できる範囲の狭い人たち(謎)の間で、
    X国政府→在日X国大使館→日本外務省→日本法務省(法務局)→日本の公証人
    という信用のバケツリレーが成立することになる。
     従って、この逆順で公証等のスタンプラリー?をして、認証が完了するということだと思う。この辺りの理解が不十分だと、途中が飛んでいることに気づかずに、大使館の窓口で冷や汗をかいたりすることになるのだろう。

     この原則を踏まえたうえで、アポスティーユは、ハーグ条約(認証不要条約)によって、この辺りを全部ショートカットして、X国政府が加盟国である日本の 公証人が公証しアポスティーユを付けたものを直に受け入れる、という制度で、その他に公証役場によっては、対象国が上記条約の加盟国でなくても、日本国内の外務省までのステップをone-stopで済ませることができることがある、という形で理解すべきなのだろう。

  2. 必要な結果を得るために、認証対象の文書とは別に、必要な文書がいくつか出てくることがあるけど、以上のバケツリレーをする中で、どこで使う文書なのか、を理解しておく必要がある。
    大きく分けて次の3階層に分けて考える必要があると思う。
    1. ゴールとして相手に受け入れてもらう必要がある文書(認証対象)
    2. そのために日本でスタート時点で公証してもらう必要がある文書(1以外のもの)
    3. 各ステップを進めるために必要な文書
具体例を上げて考えてみる。
日本法人A社の100%子会社のX国現地法人B社がある。A社の取締役M氏がB社の取締役の一人になっていたが、退任し、後任はN氏となった。これに応じて、B社の取締役もM氏からN氏に交代する。それに応じて登記も変更する、というケースを考える。B社の取締役の選任は、100%株主のA社が決定することとする。

1に該当するのは、おそらく、(1)A社において、「B社の役員としてN氏を選任する」という機関決定をした書類(取締役会議事録等)、(2)N氏が前記選任を受諾したという書類、等が該当するはず。

2に該当するのは、A社の印鑑証明とか、N氏の住民票、などだろう。1の文書の成立の真正等をバックアップする資料ということになる。
(ついでに書いておくと、印鑑証明とか住民票などは公文書なので、それを再度公証するというのは意味がない。とはいえ、機械的に公証を求められることがあるので、その場合は、翻訳を添付して、誰かが「この翻訳は正確だ」という宣誓をして、宣誓書を含め一式書類をまとめて英文公証ということになるだろう)

3に該当するのは、一連の文書を公証人や大使館に持っていく人に対する委任状とか、その委任状に付した印鑑の印鑑証明とか。上記の各書類を代表賢者とかにサインをしてもらうとしても、その本人をわざわざ公証役場や大使館に行かせるわけにも行かないはず(公証人さんは費用を負担すれば自社に来てくれるけど…多分そういうことはしないだろう)。そうなると、サインした人以外が行くことになるから、何故その人がこの書類を持って、公証人のところ、または大使館等に、公証等を依頼に来たのか、窓口に来た人が書類を偽造して来たのではないということを証明する書類ということになる。これらは、窓口で見せるだけのことも、窓口で提出して返してくれないこともあるので注意が必要。

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