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BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 11月号


いつもの如く、気になったところだけ、順不同で感想を。全体の印象としては、盛りだくさん過ぎて、個々の掘り下げがイマイチなのかな、という気がした。

業務委託契約のリスク回避策については、製造委託をするケースもあるので、その部分は特に参考になりそう。ただ、委託か請負かという話のところでは、一応印紙税額が異なることについても触れておいても良かったのかもしれない。また、偽装請負の話についてはもう少し言及があったも良かったのかもしれない(バックナンバーで触れているのであればそちらも)。
アジア各国への委託についても記載があるが、紙幅が少なすぎると思った。もっと突っ込んだ話を読みたかったので、残念な気がした。中国における来料加工に伴なう話だけでも、税制上の問題に始まって、色々と問題があるはずだから、読者のニーズは一定程度あるのではなかろうか。メーカーだけに限らず、アジア各国へのアウトソーシングに伴う問題ということで、一度特集があっても良いのかもしれない。
下請法のところは、チェックリストが便利かも。

エンタテイメント業界のライセンス契約の実務については、まったく畑違い過ぎて、「へー」としか言いようがなかった。他の業界への応用可能なノウハウを探るという要素があったはずなのに、その辺は記載がなかったのが残念。あまりにプラクティスが異なりすぎて探せなかったということなのだろう。ちょこっと出てきたデータベースによるライセンス契約の管理、という辺りは汎用性があったのかもしれないから、そこを突っ込んでも良かったのかもしれないという気がした。

個人的な興味を一番引いたのは、実務解説の、企業間の製造供給取引における損害賠償の範囲。支出項目ごとに訴訟で認められる可能性を、裁判例を踏まえて検討している。大半の事例は裁判例等にならないうちに和解で終了しているのかもしれないが、訴訟になったときの可能性は押さえておくべきで、実際に同様の事例が生じたときには(メーカーなので、生じないということは想定しにくい)便利かもしれない。
Trend of Legal Technologyの記事は関戸弁護士(著書の著者名からして、男性なのか女性なのか、どっちなんだろうと思っていたのですが、写真が出ていて、男性と理解できた…)のインタビューの中で「司令塔は企業自身という自覚を」というところが重要だな、と思った次第。訴訟の進行においてリスクを取るのは結局企業なんだから、弁護士任せにせず、根拠に基づき判断を下していかないと、徒にコストだけが膨らむと実感した。

リサーチの記事の「求めよ、さらば与えられん」は同感。個人的には「とりあえずググれ」なんだけど。判例はとりあえずサイテーションを入れてみる、というところから。複数のkeywordsの組み合わせ方とかを自分で工夫していくことでさがすのも上達するし。



最後は、毎度お馴染み、本家からの目次の引用。ただし、改行位置は適宜修正した。

[特集] 業務委託契約のリスク回避策 交渉のカギと実務的解決 

業務委託契約の条項例と交渉のポイント
・製造 [委託]  堀江泰夫 新日鐵化学 総務部法務グループマネジャー・司法書士
・IT [受託]  北岡弘章 弁護士
・サービス [委託]寺村 淳 行政書士

修正要望の出し方、切り返し方
・[受託]  日系シンクタンク 法務担当者
・[委託]  ゲーム会社 法務担当者
・[受託]  ITアウトソーシング 法務担当者

書面調査が来たら再点検!
下請法違反是正・防止のための具体的方策 服部 薫 弁護士

アジア新興国企業への業務委託における注意点
・[中国]  小林幹雄 弁護士
・[東南アジア諸国(ベトナム、インドネシア、タイ等)]  粟津卓郎 弁護士
・[インド]  琴浦 諒 弁護士


[徹底マスター 契約実務] 業界別 ライセンス契約[エンタテインメント]
代表的な契約条項例とチェックポイント
コンテンツの利用許諾を中心に 金沢 淳 弁護士
映画化に関するオプション契約の活用 日本における実務の最新動向 照井 勝 弁護士
ハリウッド第一線の弁護士が教える日本のライセンサーが付け込まれやすいポイント
ラリー・スタイン 米国弁護士 / ポール・スワンソン 米国弁護士/ 光永眞久 米国弁護士
法務・現場担当者の視点
・業界慣行を踏まえつつ着実な権利処理を【映画】林 大介 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント  法務部 バイスプレジデント
・ビジネスの水平展開を考えたライセンス交渉【ゲーム】 セガ キャラクター・プロデュース部
永原錬太郎 海外ライセンスインチーム チームマネージャー
久保敏正 商品企画チーム チームマネージャー
・電子出版で契約形態が変わる【出版】林 貞裕 角川グループホールディングス 法務・総務室

Interview
[Author's Voice]特許法だけを見ていては特許法のことは分からない
中山信弘 東京大学名誉教授・弁護士

OPINION
「法教育」と企業法務
早川眞一郎 東京大学大学院総合文化研究科教授

Inside Story
日本のヤフーと米グーグル提携、どうなる「検索技術の独占と革新」
渋谷高弘 日本経済新聞社 編集委員

実務解説
中国ビジネスにおける経済犯罪リスク─リオ・ティント事件を題材として─
遠藤 誠 弁護士 / 宮艶会 中国律師

連載
実務解説
企業間の製品供給取引における損害賠償の範囲 
吉本智郎 綜合警備保障 総務部法務室 担当課長・弁護士

いじめない、いじめられない!下請法違反の境界線
対象・任意性・理由の正当性に要注意の「購入・利用強制」 玉木昭久 弁護士

広告審査のOKライン
節約・エコ・省エネ効果等を訴求する広告表示
高橋善樹 弁護士・弁理士

企業会計法Current Topics
ダイナミック・アプローチの適用可能性が高まる
弥永真生 筑波大学大学院教授

プラクティカル英文契約講座
「ウィーン売買条約」発効後の国際契約の条項はどう書くべきか?(6)
長谷川俊明 弁護士

Global Business Law Seminar
債権法改正における「契約解除権」についての改正提案
河村寛治 明治学院大学法科大学院教授

リーガル・テクノロジーの潮流
・第11回 米国パテント・トロールへのディスカバリー対策
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