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BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 05月号



遅ればせながら感想をば。今回の号も、あちこちで聞いていたとおり、読み応えが十分あったと思う。例によって順不同でそれぞれの記事について、ちょこっとコメント。

システム開発契約は、発注者側として経験することがあっても、数を見ることが多くないかもしれないので、実は、ノウハウを溜めるのは簡単ではないのではないかと言う気がしていて、その意味は多くの読者にとって有用だったのではないかと思う。契約書の修正についての、ベンダー・発注者側双方から見た時のポイントとか、判例とかまで抑えているのは特に良かったのではないだろうか。
個人的には、2社目の会社で、システム部門が外注する契約を一手にレビューしていたことがあるので、その際に気を付けていた、仕様書の決め方、変更の仕方のプロセスを明確にする、というあたりが、抑えるべきポイントとして上げられていたので、ちょっとホッとした。



技術提携の話は、このシリーズを通してそうだけど、論点になりそうな主なポイントについて、双方からどういうアプローチを取りうるかと、「落とし所」の相場観とかが分かって、特に慣れない契約類型の時には有用だと思う。ただ、倒産時の対応については、契約書に記載するべき内容は、記事の通りだろうなと思う一方で、実際にそれがどこまで有効に機能するのか、特に企業として破綻間近になると、従業員の退職などもあり、機密管理も正直おぼつかなくなるだろうから、そういう中で、どこまで機能するのか、という点は気になった。倒産対応に関する記事の中で、債権回収以外の側面として、ライセンシーが倒産した場合のライセンサーのとりうる実務的な対応(開示した秘密情報の守秘性の確保)とかの記事があると面白いのだろうな(実務家の経験談とかがあると良いのだろう。僕自身は経験がないけど)と思った。

転職活動ガイダンスについては、まあ記事にあるような内容は、インテリジェンスとかの紹介会社に相談すれば、教えてくれるような内容だと思う。実際、僕は、転職活動時に個別に紹介会社に履歴書とかについてコメントをもらったから。その意味で、BLJで、わざわざ記事にする必要はなかったように思う。寧ろ、個人のキャリアプランの考え方とかについての記事とかの方が記事にする価値があったのではないか。

交渉力トレーニングは、「こういうことあるよね~」とか思いながら読んでしまった。なかなか難しいなあ、というところ。自分の立ち位置と最低限抑えるべき点をしっかり理解しておかないと上手く出来ないよなあ、とため息。

クライアントのためにリスクを取るのが弁護士、という野村先生のお言葉には、「そのとおり!」とだけ。だから先生は人気があるんですねと、改めて納得。

会計上の見積りと経営判断原則の記事は、IFRS導入により、今後ますます企業側での見積もりとその根拠の説明が求められるようになると思われる状況下では、うーん、と悩んでしまった(実際の仕事上で悩む状況下にはないけど)。後知恵で処断することがないように、というのは、結構難しいよなあと思った。

税務の話は、なるほど、と思う反面、税法の基本が分かっていないので、正直理解に不安が残る。実際にこの手の話が問題になるときには、税務の担当者を関与させるなり、外部専門家の意見を取るので、僕の理解度合いがクリティカルになることはないものの、やはり気になるのも事実。

中国の企業結合の件は、やっぱり、細かいところでの予測可能性が立たないと、難しいなあと思う。まあ、結合規制に限った話というよりは、中国ビジネス全般にいえる話なのかもしれないけど。


最後は恒例の本家からの目次引用

[特集] IT ベンダ対ユーザ システム開発契約をめぐる紛争 
ユーザが「何をしたいか」が問題解決のカギ

吉田正夫 弁護士
契約前点検でユーザと深いコミュニケーションを

本杉文人 三菱電機インフォメーションシステムズ 
経営企画室営業推進部 営業企画・管理グループ
紛争はこうして起こる―ベンダ・ユーザそれぞれの失敗事例に学ぶ

中村好伸 弁護士
過少見積り!能力不足!トラブルプロジェクト対応 虎の巻

平岡 敦 弁護士
元SE目線の契約審査

ベンダ法務担当者(SE経験者)
裁判例から見た紛争類型

市川 穣 弁護士 / 上沼紫野 弁護士 / 村尾治亮 弁護士 / 吉澤 尚 弁護士
契約条項修正のポイント―ベンダ、ユーザ双方の立場から

寺村 淳 行政書士

[徹底マスター 契約実務] シチュエーション別 提携契約の実務2 
技術提携

[監修] 淵邊善彦 弁護士
花本浩一郎 弁護士
小川 聡 弁護士

差し込まれないための交渉力トレーニング  RETURNS
契約交渉編

双日株式会社 法務部
河西敏章 / 澤井信宏
債権回収トラブル対応編

双日株式会社 法務部
志賀口暢之 / 岩本憲二
Interview
確実なリスクマネジメントでガバナンス強化を支える

江上和年 日本ハム 法務部 部長
[Frontier] クライアントのためにリスクをとるのが弁護士の役割

野村晋右 弁護士
OPINION
多数説と少数説

白石忠志 東京大学大学院法学政治学研究科教授
Inside Story
トヨタだからこそ見誤った「外部の視線」

渋谷高弘 日本経済新聞社 編集委員
連載
実務解説

契約期間が切れたから大丈夫!? 契約社員の雇止めをめぐる訴訟リスクと留意点
竹内久美子 弁護士
いじめない、いじめられない!下請法違反の境界線

禁止行為11項目を総ざらい
玉木昭久 弁護士
広告審査のOKライン

打消し表示(注記表示)の用い方
高橋善樹 弁護士・弁理士
企業会計法Current Topics

会計上の見積りと経営判断原則
弥永真生 筑波大学大学院教授
法務担当者のタックスマインド

「国内M&A」の現場
加本 亘 弁護士
Global Legal Headlines

中国における事業者結合届出の実務
任勇 中国弁護士 / 任力 中国弁護士 / 中川裕茂 弁護士 / 矢上浄子 弁護士
Global Business Law Seminar

欧州法上の会社本店の移動
小梁吉章 広島大学大学院法務研究科教授
リーガル・テクノロジーの潮流

・第5回 訴訟ホールド(Litigation Hold)への対応
Ji2

・リーガル・テクノロジー今年はこうなる 2010年展望
法務相談スッキリ解決!Legal Thinking

会社の催事参加者の写真撮影 ─撮影と記念誌への掲載は可能か─
岡 伸浩 弁護士
牛島信のローヤー進化論
[新連載] 真面目で慎重な読者のための転職活動ガイダンス

まずは書類選考を突破する!
山室智子 インテリジェンス DODAキャリアコンサルタント(法務部門担当)
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