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「取締役の善管注意義務のはなし」/渡邊 顯 (編集)



取締役の善管注意義務の具体的内容が分かるようで分からないような気がしたので、買ってみた。善管注意義務だけではなく、取締役をとりまく会社法上の義務全般についての平易な解説書という感じ。

「はしがき」で「取締役の善管注意義務とは何かを、ビジネスマンに分り易く語ってみました。会社役員はもとより担当者にも難解とされている善管注意義務のあり方に一定の視点を提供し得たと思っています」とあり、「編集後記と謝辞」で「数多くの会社法の解説書の中でも、とりわけコンパクトにまとめられていて読者が親しめるような工夫を施しているので、出張の際の飛行機か新幹線の中ででも手にとってもらえると嬉しい」ともあるように、法務担当者向けと言うよりは、会社役員や普通の社員の方向けを想定としている。

法律アレルギーを引き起こさないよう、法律の条文への言及は最小限として、専門用語に逃げずに平易な言葉で取締役の善管注意義務について説明しているので、個別具体的な状況下で取締役の善管注意義務のありようを考えるうえでの手掛かりとして、担当者として参考になるばかりか、役員の方々に善管注意義務について説明するときの資料としても参考になると思う。


善管注意義務についての説明をいくつか引用してみる。

  • 取締役の善管注意義務とは、自己の利を図るより会社の利益を図ることと言い換えられるのです。
  • 「善良な管理者の注意義務」って何のことか、分かるようで分からないことが書かれています。この「善良さ」の意味は、通常の大多数の者がするであろう一般的・平均的な判断の妥当性を意味します。したがって、会社のためだとしても、独禁法違反の行為に手を染めるのは善良とは言わないのです。
  • 取締役の善管注意義務とは、株主利益の最大化を目指して、その職務を遂行することを意味することになります。
  • ある時、筆者が講師として臨んだ講演において、善管注意義務を尽くしたと思われる歴史上の人物を上げよと言うグループ討議を実施したところ、「大岡越前守」を指摘するグループが多くありました。



これ以外にも色々と読んで良かったなと思ったところはあったが、もう一つだけいうと、コンプライアンス、企業統治(コーポレート・ガバナンス)、内部統制システム、CSR(企業の社会的責任)の各概念の関係の図式化があり、それを基に説明している点。こういうイメージが頭に入っていると、混乱しないで済むのではないかと思う。
20100324.jpg

引用ばっかりで、うまくコメントできていないが、ともあれ、善管注意義務、をマジックワードにせずに、考え方を十全に駆使していくためには、手元においておいて損はないと思う一冊です。

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