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不可抗力条項について

他人様のblogのネタに便乗ですいません。tacさんの「企業法務マンサバイバル」での不可抗力条項に関する記事へのコメント。不可抗力事由って、いわゆる一般条項の一つだけど、個人的には、ピンと来ない条項の一つ。実際に適用経験がないというのがひとつの理由。

googleで「不可抗力 宣言」とか入れると、ニュースの類を含めて、それなりに事例は引っかかる。天災のケースが多いように見える。
tacさんが、不可抗力のトリガーとなる事由を分類してくれている。引用すると次のとおり(改行のみ調整しました)

1)天災地変
  地震、台風、暴風雨、津波、洪水、地すべり、落雷、爆発、火災
2)社会的混乱
  戦争、テロ、敵対行為、内乱、暴動、市民騒擾
3)公権力による行為
  法令・規則の制定改廃、政府機関の介入、行政命令、通商禁止
4)伝染病
  SARS、鳥インフルエンザ
5)公共インフラの事故
  停電、通信回線の切断、輸送機関の事故
6)資材・資源不足
  ガスの供給停止、石油の不足、原材料・資材の不足
7)為替、運賃等の変動・高騰
8)労働争議
  ストライキ、サボタージュ、ロックアウト
9)仕入れ先の債務不履行
  製造者の破綻
10)生産設備の事故
  工場の重要な機械の故障、コンピューターの誤作動



tacさんが言うように、9,10あたりは、さすがにないだろうな、と思うのだが…ちょっと考えてみたので、順不同でつらつら書いてみる。

1,2は当然という気がする。ただ、tacさんがコメントされていた爆発や火災とかは、コンビナートで、隣の工場の爆発で被害を受けたとか、隣で出た火がこちらの工場にも来て、被害を受けたというようなケースも考えられなくはないので、これまた微妙なところがあるかもしれない。

3は、tacさんが、既に当該エントリへのコメント欄で書いているように、日本であっても、昨今の不安定な政権事情を勘案すると、やっぱり規定しておくべきなんだろう。八ッ場ダムのケースとかを考えると特に。

4は、契約内容の中に人の動きが絡む場合、サービスの履行のために人の動きが絡むもの(日本から中国に人を送って技術指導をするようなケースとか)については、状況の悪化を防ぐ意味では必要な措置だろう。その辺りはCSRとかの観点も加味すべきなのかもしれない。

5についても、公共のインフラが履行のうえで不可欠のもの、例えば、プラントの建設とかの場合は、請負者側からすれば、必須だろう。自前で調達となると、コスト的に無理があるだろうから。6,7についても状況は同様なのかもしれない。ただし、5-7については、不可抗力にして、義務履行を一時的に免除してもらうというよりも、その分余計にかかるコストを発注者・買い手側に負担してもらうことで、対応するということを受注者・売り手側は考えるかもしれない。

8については、tacさんのエントリーへのコメントに書いたけど、自分の下の労働者については除外とするケースを見たことがある。意図的に労働条件を悪化させることで不可抗力のトリガーをコントロールできるようではおかしい、という発想に基づいて、そのような規定をおいたのだろうと思う。もっとも産業別組合の一斉ストライキみたいなケースを考えると、それはそれで酷になりすぎるケースがあるかもしれない。

9については、発注者・買い手側にしてみれば、そんなことまで、というケースが多いだろうが、仕入れ先が代替不可能なケース(素材が特殊とか、技術が特殊とか)を考えると、これまた、やむを得ないところがあるかもしれない。特定のソースから仕入れたものを使わないと仕様書に規定している成分が出さないケースとかもあるだろう。製品について、成分(不純物までも含めて)比率が製造に関する許認可との関係で保たれていないとそもそも販売できない、というケースも見聞きしたことがある。そういうケースでは不可抗力としたとしても、それほどおかしな話ではないのではないか。

10については、生産システムが他とつながっているとか(サプライチェーンマネージメントとかの関係で)の場合、他で生じた事故の被害を受けるケースもあるかもね、と想像するのだが、どうだろうか。この辺りはよく分からない。








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