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「M&A 賢者の意思決定―成功企業に学ぶ4つの基本原則」/デイビッド・ハーディング (著), サム・ロビット (著), 山本 真司 (翻訳), 火浦 俊彦 (翻訳)


企業法務の本なのかどうか、疑問ありだが、M&Aに関する本だからこのカテゴリーへ。勤務先の同僚のM&A屋が持っていたので借りて読んだ。M&Aをする会社の法務の方は読んでおいて損がないのではないかという気がした良書。

冒頭に書いてあるように、実務に関する技術等について書かれた本ではなく、この本の中での表現を借りれば、『「木を見て森を見ず」というが、本書は森を見失わないようにするための本』。特にM&Aに慣れていないと、M&A自体が一種の「お祭り騒ぎ」になってもおかしくない。そんな周囲の人達の中で冷静を保ちながら、森を見失わないようにすることが法務にとっては重要なので、その意味で、この本は価値があるのではないかと思う次第。
ここでは、まず経営陣の行う4つの重要な意思決定に絞って書かれている。

1.買収のターゲット企業をどう選ぶか
2.どの買収案件を締結すべきか
3.本当に統合する必要性はどこにあるか
4.買収がうまくいかない時に何をすべきか


それぞれに成功例および失敗例の実例を上げて説明されているので、理解しやすい。
その後、これらの意思決定の精度を上げるための組織づくりについて書かれている。「習うより慣れろ」で小規模のディールを繰り返すことが、買収者としての能力を高めるうえでは重要、というのは、なるほどという気がした。

あと、統合について、M&Aで何を求めるかに応じてメリハリを付ける、というところは、そういうことを考えたことがなかったので、確かにそうだな、と、これも納得した。

最後に日本企業への低減と、付録としての実証研究(M&Aの学習曲線に関する調査等)がついている。日本企業への教訓としては、7つの警告があげられていて、結局は地道にやることがM&Aを成功に導く、という話は、如何にM&Aを冷静にするのかが難しいのかを裏打ちしているようで、何だか、すごく納得してしまった(僕自身の少ない経験でも、そういう気はするので)。

1.流行・ブームに幻惑されるな!
2.自社のコア事業から離れすぎたM&Aに手を出すな!
3.M&Aは短期勝負と考えるな!
4.「戦略的」という言葉でごまかすな、ごまかされるな!
5.長期だからといって悠長に構えるな!
6.少ないM&A経験で大規模案件に手を出すな!
7.担当者の異動とともにスキルを散逸させるな!


今の勤務先でもM&Aはまだあるので、これらの点を忘れずに、この本を手元において(買います!)冷静に対応していきたいと思う。

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