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「アメリカ弁護士のクラス・アクション戦略」/浅香吉幹

日本のロースクールのローレビューの記事を読んでみようと思い、ネット上にあったものをいくつか眺めてみたうえで、これにしてみた。訴訟について、どのように戦略を立てて対応するか、というのは興味があるところなので。

東京大学法科大学院ローレビュー第3巻収録

アメリカの訴訟の中でも、手続き的な意味で複雑な要素を持つ、クラスアクションにおいて、弁護士が如何なる戦略を立てているかを分析している。特に訴訟手続におけるコスト負担の問題、なかでも、弁護士報酬の決められ方が戦略に大きな影響を及ぼすことがよく分かる。冷静に考えれば、費用について、一旦は立て替えるケースも少なくないのだろうから、手持ちの資金力がないとクラスアクションも始められないし、受けられないというのも納得が行く(この点がよく分かるのは、A Civil Actionだろう(僕は留学中のサマースクールで映画化されたものを見たけど)。クラスアクションを始めたせいで、firmが潰れるのだから)。また、弁護士報酬がContingencyベース(負けたら払いなし)になっているときとhourly chargeになっているときとで、弁護士が同じ行動をとるわけがないということも、難しい話とは思われない。

これらの点については、日本企業企業の法務の担当者としては、弁護士(クラスアクションだけではなく、アメリカの訴訟一般にも、訴訟以外でもそうだろうし、ついでにいうと日本でも、ある程度は当てはまるかもしれない)に受任してもらうときに、よく理解しておかないといけないところだと思う。ここの記事にあるように、報酬の決め方が、弁護士に特定のインセンティブを与えてしまい、場合によっては、そのインセンティブに引き摺られるリスクもあるということだから。もちろん、進行について適切にモニターをすることで防げる部分もあるだろうが、特に専門性の高いところでは、モニタリングについても一定の限界が生じると思われるので。

それにしても、アメリカの訴訟は一般的にそうなんだろうと思うが、特に、クラスアクションは、ゲーム性が強いという気がする(文中で言及されている中では、クラスアクションの代表者の選定過程にそれを感じた)。手続きのところでは、手続法を使ったゲームをする余地が相当あることがよく分かる。それが良いことだとは、思えないが、向こうのルールでゲームをするのが避けられない以上は、ルールを把握した上で、できることをやるしかない、というところなのだろう。

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