スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

BUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル) 2010年 01月号



新企画スタートで読み応えが増した感じがするこの1冊という感じ。別に読者交流会に参加できたからではない。

特集の社内研修の記事は、なるほど、という研修のアイデアがあって、目から鱗が落ちる感じ。所帯の小さな法務で、法務が講師をしないで済ませるための準備とか、そもそも研修をせずに審査コメントに研修効果を与えるとか、参考になる。


既にtacさんのところで、簡潔かつ的確に紹介されているワークショップ。議論自体を読むだけでも非常に面白い。出てみたいような、ちょっと怖いような…(無駄にトシだけは喰っているしねえ)。

問題文だけ見ると、とにかく、もっときちんと話を聞いて来い(特に情報のソースがどこか、というところは)とどうしても言いたくなるし、まずは契約関係、特に取引基本契約の有無は確認するところから始めるんだろう、というのは経験がなくても分かるような気がする。問題はその先。
単に信用不安に関する怪しげな(ソース不明)情報だけで出荷を止めるとトラブルになるから、心情的に止めたくなっても、根拠を考えることは重要と改めて思う。僕自身は心情的に出荷を止めたくなるタイプなので。

信用不安・債権回収案件では、現場現物の確認が重要だけど、その次の手として、

「出荷を止めなくてもいい材料をください」と営業から相手に頼むよう求めます。

という辺りは場数を踏んでないと出てこないよな、と感じ入る次第。


もう一つの新企画の「徹底マスター契約実務」は面白いし、非常に勉強になると思う。契約実務の最初にマスターすべきが解除、というのも、ある意味分かりやすい(苦笑)。

総論的な解除条項の解説では、テンプレートの解除条項の解除事由の中に「資本金の額の減少または事業規模を縮小したとき」を入れているのは、始めてみたように思う。解除権をこの時点で確保するのは悪い話ではない。ただし、実際に行使する機会がどれだけあるのかは、結構疑問。相手先の資本金の減少とかって、いちいちチェックしきれるかという気がする(それじゃまずいのだろうけど)。

業務委託契約の検討は、こういうスタンスからすればこうすべき、という点がはっきりしているのは助かるし、どういう条項も諸刃で作用しかないことがきちんと触れられているのが助かる。

販売代理店の契約については、あわせて継続的取引の解消時のポイントにも触れられている点は有用ではないかと思う。確かに代理店契約で問題になることが多いように思う。解除事由を、無催告解除が可能なものと、催告が必要なものとに分類して規定するというのは確かに有用な気がする。

ライセンス契約については、特許権について、ライセンサーが向こう事由を回避するために訂正審判等の手続きを進める場合のライセンシーの承諾義務の話は、恥ずかしながら認識していなかった。特許等出願の際の協力義務は認識していたのだが、不明を恥じるばかり。個々の解除事由のポイントについては、それぞれのポイントを条項に落とし込んだらこうなる、というのもほしかった。

システム開発委託契約については、システムの開発行程がとりあえず完了していれば、完成ということを前提に考える必要がある、というのは、なるほど、と思った。形のないものの話なので、何をもって完成か、というのが分かるようで分かりにくいので、そういう格好でとらえるしかないのだろう。完成しているのかどうか、完成していない場合は何故か、完成している場合は、契約目的が達成されているか、という思考のプロセスで分析するのは、解説されると分かるけど、システム開発自体が分かりにくいので、そこに落とし込むのはなかなか僕には難しいような…。
ユーザー側、ベンダー側それぞれの法務がすべきこと、まできちんと説明がされているのは分かりやすい。
ここの解説だけ、法務法務せず、ビジネス的な視点からの解説が入っているのは、インパクトを考えると当然のことなんだろう。


ソフトウェアの著作権の話は、どうも分かったようで分からない感じがするが、経済産業省のソフトウェア開発委託基本モデル契約書で3案あるのを比較していて、具体的な条項があるので分かりやすい。どうでもいいけど、モデル契約書にうまくたどり着けない…。


下請法の話は、今の勤務先では若手が対応することになっているので、個人的には直接対応はしないものの、正直あまり実務経験がないので、逆にこういう記事はきちんと読んでおく必要があるように思っているので、この連載には期待したいところ。いずれにしても、違反を問題にされると大変な話になることはよく分かった。迅速な適用のために、運用レベルでは色々問題がある(画一的な運用ゆえに問題が起こる)とよく若手が嘆いているので、その点は留意して記事を読みたいと思う。


中国のアンチダンピング規制の話は、そもそもアンチダンピング規制の制度自体、よく知らないのだが、なるほど、大変な制度だな、ということは分かった(それじゃまずいって)。戦略的な対応が重要なようだが、時間の制約もあるなかでは、相当な手間がかかることもよく分かった。こういう知識が役に立たないことを祈るばかり。

Legal thinkingの記事は、事例があまりにも裁判例に近すぎて、何だか「ベタだなあ」という印象しか持てなかった。

エクセルの使い方の記事は便利なんだけど…この雑誌にいるかなあ?この手の記事。


最後にいつものとおり、本家から目次の引用。

[特集] 他社事例を参考に改善! 2010年 社内研修テクニック 
研修上手な3社に学べ!

受講者の満足度・リスク感度アップのための11のポイント

インテリジェンス 派遣・アウトソーシングディビジョン 事業統括部
就業サポート部 柴口幸子 / 人材開発グループ 坂本美希

ジェイティービー
法務室長 鎌木伸一

日本ヒューレット・パッカード
取締役 執行役員 知財・法務統括本部長 井上 修
契約書レビューのフィードバックで研修と同じ効果に

高橋 靖 ミズノ 法務部長
等身大の工夫・知恵で改善!BLJ読者が取り組む研修の実態
[新企画] 徹底マスター 契約実務 解除トラブルを防ぐ条項例 
契約解除条項―典型的な規定項目の再検討

滝川宜信 明治学院大学法科大学院教授
業務委託契約―委託者、受託者双方からの検討

寺村 淳 行政書士
販売代理店契約

大川 治 弁護士
ライセンス契約

市毛由美子 弁護士 / 渡邉 誠 弁護士
システム開発委託契約―解除通知を出す前に検討すべき事項

松島淳也 弁護士
[新企画] BLJ Workshop 
~事例問題を徹底討論~

実戦的な債権回収へのアプローチ

出題者・ファシリテーター 北島敬之 ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 ジェネラル・カウンセル
Interview
[Frontier] 金商法の規制当局者から官民の架け橋となる弁護士へ

松尾直彦 弁護士

OPINION
現代企業経営と経理・財務&CFO

金児 昭 経済・金融・経営評論家 日本CFO協会最高顧問
Inside Story
MBO価格に「正解」はあるか?

近藤明日香 日本経済新聞社 編集局証券部 記者
連載
実務解説

ソフトウェアの著作権法上の保護と契約書作成上の留意点
植松祐二 弁護士 / 倉持孝一郎 弁護士
企業会計法Current Topics

会社法会計と金商法会計の一元化は実現するか
弥永真生 筑波大学大学院教授
[新連載] いじめない、いじめられない!下請法違反の境界線

「下請法」の本当のリスクを知っていますか?
玉木昭久 弁護士
プラクティカル英文契約講座

「改訂条項」
長谷川俊明 弁護士
Global Business Law Seminar

中国におけるアンチダンピング制度の概要と現状
今井崇敦 弁護士
Global Legal Headlines

英国AIMへの上場手続の概要およびTOKYO AIMとの比較
エドワード・コール イギリス法ソリシター・外国法事務弁護士 / 小林信介 弁護士
[新連載] リーガル・テクノロジーの潮流

INTERVIEW 藤澤哲雄 Ji2 代表
第1回 日本企業の訴訟対応プロセス構築の現状
Ji2
法務相談スッキリ解決!Legal Thinking

違法事実を公表しなかった取締役の責任
─取締役会が公表しないと決定した場合の対応─
岡 伸浩 弁護士
今すぐ使える!? IT Tools&Tips

Excelを使いこなす!~基本編
平岡 敦 弁護士 / 柴 詠美子 秘書 たつき総合法律事務所
Legal×Marketing→Branding!

ブランド価値を保持するための価格維持施策はどこまで許容されるか
長澤哲也 弁護士
牛島信のローヤー進化論
Pick up! セミナー情報
Movie/Art/Book/Seminar Report
編集後記・次号予告

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

dtk

Author:dtk

日本にある企業の法務部署で働いています。
*コメント等で私に言及するときは
"dtk"でお願いいたします。

旧ブログ

ITエンジニアのための契約入門 iPod touch/iPhone用にリリースされました。詳しくはiTunesAppStoreから入手可能

初めてコメントいただく際には「このblogについて」もご覧いただければ幸いです。

カビバラさん時計
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

twitter
    follow me on Twitter
    カウンター
    Amazon.co.jp

    ブログ内検索
    RSSフィード
    リンク
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。