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続・応用問題に挑戦

性懲りもなく、続きを。前回はこちらをご覧あれ。

今まで議論した?ところからアドバイスを要約すると次のとおり。
  1. X社の当該事業所の廃棄物管理部門を巻き込め。
  2. 産廃マニュフェストは、必要だと思っておくべき。
  3. Y社は信用できるかどうか疑わしい。他の会社の話を聞いてみるべきではないか。
やる気があるのか、というようなアドバイスにも見えるが気にしてはいけない。

でもって、続きは、これまた「追記」にて。どうせ長くなるから(投げやり)。後半部分については、前半部分以上に土地勘がない(普通の産廃を出す話は、メーカーにいれば、一度や二度は出くわす話だと思うし、実際関与したことがある…)ので、ますます検討が胡散臭くなるのだが…。
さて、気になるのはアスベストとフロンの話。

先にフロンの話を。で、現場法務の部屋にフロンについてのエントリがあるので、そちらからはじめる。

ここで気になったのは「行程管理制度」の話

環境省の直近の「フロン回収・破壊法の改正について」もネットにあった。

関係法令のサイト

このフロン回収・破壊法の19条および19条の3により、X社はフロン回収の能力がある業者にフロンを含む設備が回収されるようにする必要があり、そのために、マニュフェスト類似の行程管理票を交付する必要があるのではないかと考える。X社はここでいう第一種特定製品廃棄等実施者に該当すると考えるから。
(なお、この設備は、事業用なので、家電リサイクル法の対象ではないと考えるし、ついでに、建設リサイクル法の対象にもならないものと推定している(持ち運べそうなもののようだし)し、車でもない(こちらは「使用済自動車の再資源化等に関する法律」で規制されている)と推定している。)

(第一種特定製品廃棄等実施者の引渡義務)
第十九条  第一種特定製品の廃棄等を行おうとする者(以下「第一種特定製品廃棄等実施者」という。)は、自ら又は他の者に委託して、第一種フロン類回収業者に対し、当該第一種特定製品に冷媒として充てんされているフロン類を引き渡さなければならない。

(第一種特定製品廃棄等実施者による書面の交付等)
第十九条の三  第一種特定製品廃棄等実施者は、その第一種特定製品に冷媒として充てんされているフロン類を自ら第一種フロン類回収業者に引き渡すときは、主務省令で定めるところにより、当該第一種フロン類回収業者に次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
一  第一種特定製品廃棄等実施者の氏名又は名称及び住所
二  引渡しに係るフロン類が充てんされている第一種特定製品の種類及び数
三  引渡しを受ける第一種フロン類回収業者の氏名又は名称及び住所
四  その他主務省令で定める事項
2  第一種特定製品廃棄等実施者は、その第一種特定製品に冷媒として充てんされているフロン類の第一種フロン類回収業者への引渡しを他の者に委託する場合(当該フロン類の引渡しに当たって当該フロン類に係る第一種特定製品を運搬する場合において、当該第一種特定製品の運搬のみを委託するときを除く。)において、当該引渡しの委託に係る契約を締結したときは、遅滞なく、主務省令で定めるところにより、当該引渡しの委託を受けた者に次に掲げる事項を記載した書面(以下この条及び次条第一項において「委託確認書」という。)を交付しなければならない。
一  第一種特定製品廃棄等実施者の氏名又は名称及び住所
二  引渡しに係るフロン類が充てんされている第一種特定製品の種類及び数
三  引渡しの委託を受けた者の氏名又は名称及び住所
四  その他主務省令で定める事項
3  第一種特定製品廃棄等実施者は、第一項の規定による書面の交付又は前項の規定による委託確認書の交付をする場合においては、当該書面の写し又は当該委託確認書の写しをそれぞれ当該交付をした日から主務省令で定める期間保存しなければならない。
(dtk注:4項以下は略した)



この法律で気になるのは第37条のこの規定。

第三十七条  第一種フロン類回収業者は、第一種特定製品整備者から第十八条の二第一項本文に規定するフロン類の回収の委託を受けようとするとき、又は第一種特定製品廃棄等実施者から第十九条に規定するフロン類の引取りを求められたときは、当該第一種特定製品整備者又は第一種特定製品廃棄等実施者に対し、当該フロン類の回収、当該フロン類をフロン類破壊業者に引き渡すために行う運搬及び当該フロン類の破壊を行う場合に必要となる費用(以下この条において「フロン類の回収等の費用」という。)に関し、適正な料金を請求することができる。
2  第一種特定製品整備者又は第一種特定製品廃棄等実施者は、前項の規定による第一種フロン類回収業者の請求に応じて適正な料金の支払を行うことにより当該フロン類の回収等の費用を負担するものとする。
3  第一種特定製品整備者は、前項の規定により料金の支払を行ったときは、当該第一種特定製品の整備の発注者に対し、当該料金の額に相当する金額の支払を請求することができる。
4  第一種特定製品整備者は、第十八条の二第一項ただし書の規定により自らフロン類の回収を行ったときは、当該第一種特定製品の整備の発注者に対し、当該フロン類の回収等の費用に関し、適正な料金を請求することができる。
5  第一種特定製品の整備の発注者は、前二項の規定による第一種特定製品整備者の請求に応じて支払を行うことにより当該フロン類の回収等の費用を負担するものとする。


何が「適正な費用」なのか、どこかに何か規定があるのではないかと思ったが、施行規則、施行令を見たが、見つけられなかった。でも、何かありそうな気がする。

また、回収について適正な処理を怠った場合にこの会社が何らかの責任を問われるのかと思ったら、ここではそのような罰則は見つけられなかった。尤も、罰則がないからイイカゲンにやって良いというはずはないが(風評被害の類があるので)。

ともあれ、フロンとの関係でのアドバイスという意味では、回収は専門業者がやる必要があるので、最終的な回収業者についても能力等を確認するとともに、マニュフェスト類似の行程管理制度があり、当社も義務を負う部分があるので、履行に留意されたし(詳細は別途説明する)、というような格好のアドバイスをすることになるのではなかろうか。

フロンの話が長く(引用が長いだけだが)なったが、次は、アスベストの話。こっちはもっと面倒くさそう。処置を間違えると人体に害が及ぼされる話だから。問題文からはどういう設備か分からないが、場合によっては、その設備で仕事をしていた人の健康問題が出てくる可能性があるので、一体どういいう設備で、何をしていたのか、詳細を訊いておく必要があるだろう。

環境省のサイトで関係法令をまとめているが、労働関係の法令については、まとめに含まれていない。厚生労働省のサイトにある。縦割り行政ここにあり、という感じだ。

ともあれ、廃石綿の扱いについては、飛散性のものは、廃掃法上の特別管理産業廃棄物として(非飛散性のものは通常の産業廃棄物として)、同法の規定に従い処理する必要がある。環境省のサイトに処理マニュアルがある。

法務としては、処理については、特別管理産業廃棄物に該当するものが今回含まれているのか確認(これは事業所の廃棄物管理部門に入ってもらってやらないと無理なのではないか)したうえで、廃掃法上の規定に従った処理をする必要があるし、そのためには、マニュフェストについて、規定どおりの処理をするだけではなく、特別管理産業廃棄物に該当する場合は、収集運搬から最終処分まで、きちんと能力があり、現時点で必要かつ有効な許認可を満たしている業者が行っているかどうか、確認する(これも事業所の廃棄物管理部門にお願いすることになるのではないだろうか)必要があるだろう。

竜頭蛇尾というとおこがましいがやや尻切れトンボ気味で恐縮なるも、以上をまとめると次のようなアドバイスをするのではないだろうか。

  1. 事業所の廃棄物管理部門にははやく入ってもらうようにする必要がある。
  2. そもそも、どういう設備で、何をやっていたのか、アスベストの関係があるから、詳細を確認する必要があるし、場合によっては、そこで働いていた従業員の健康問題が生じているかもしれない。
  3. Y社はどこまで信頼できるのか疑問がある。セカンドオピニオンではないが、他の会社の話、見積もりをとるべきではないか・
  4. マニュフェストはおそらく必要。特にアスベストを含む部分については、通常の産業廃棄物ではなく、特別管理産業廃棄物としての処理が必要かもしれない。マニュフェストの発行につき留意するとともに、収集・運搬から最終処分まで関与する業者は(特別管理産業廃棄物に該当する場合は特に)、必要な能力・許認可があるかどうか確認する必要がある。
  5. フロンについては、別途マニュフェスト類似の制度があるので、こちらはこちらで対応が必要。最終的な回収業者の能力・許認可の有無も確認する必要がある。
…こんな感じで、JUNさん、如何でしょうか?「これだから本社の法務は困る」とお叱りを受けそうですが…。コメントをいただければ幸甚です。

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有難うございます。

JUNさん、おはようございます。コメントをありがとうございました。
前のエントリへのコメントでご教示いただいたURLも拝見しましたが(特に後者の環境省の通知)、当事者の意思にもよる部分があるようですが、廃棄物ではないという整理が可能なんですね。僕は最初から「廃棄物でないというのはありえない」と決め込んでいたのと、調べきれずにああいう片付け方をしたのですが、どうも詰めが甘かったですね。やはり現場を知らないからかもしれません…。

フロンについては、確かに、話をつけたうえで、最初の時点で抜いてもらって、きちんと回収されたことを確認するのが確実で、簡単ですよね。

アスベストは、洒落にならない被害が出るので、実はやるべきことが固められていて、誰がやっても同じようなことしかできない格好になっているような気がしました。

ともあれ、良い勉強になりました。今後とも宜しくお願いいたします。

おつかれさまです

実務では、10人いれば10通りのやり方があるかと思いますので、これが正解というのは言えないのですが、作成ただいた回答に対して、私なりの考えを書かせていただきますね。

まず、X-Yの関係が「廃棄物処理委託」なのか、「有価物の売買」なのかは、やはり明確にしておいたほうがよいと思います。これはXYの関係を整理すればすぐにわかることですし、どちらになるかでその後の処理ルートや法的な義務、Aの工数などが全く変わってきます。「とりあえず安全サイドに振って廃棄物」というスタンスですと、Aの仕事がリーズナブルではないと思いますし、中途半端な姿勢は、後で問題になった場合にかえって一貫性の無さで疑いを招くことになりかねません。(このへんの判断基準に関しては、前のコメントのヒントがご参考になるかと思います)

それから、実はこの問題の「曲者」はフロンです。フロンの場合の適用法令の違いによる考え方の違い、つまり設備が廃棄物か否かに関わらず、フロンの処理フローはX社が起点になるということを、よくAに説明しておく必要があると思います。(フロン回収破壊法2条5項)
これは近年の改正点で未周知のリスクもあること、Y社がフロンの取扱に慣れているとは到底思えないこと、Y社が間に入ることにより行程管理票の動きが複雑になりAの負担が大きくなること等を考慮し、フロンは設備をY社に引き渡す前に直接回収業者を呼んで抜いてもらうのがベターな方法と思います。

アスベストの処理に関しては、お書きの内容で問題ないかと思いますが、こちらも近年の法改正により、アスベスト含有は法廷の伝達事項になっていますので、設備が廃棄物の場合はもちろん自社から廃棄物処理業者へしかるべき方法で伝達し、廃棄物にならない場合でもY社から廃棄物処理業者へしかるべき方法で伝達することは、言及しておいたほうがよいと思います。
あと、これは自社ではなくY社の労働安全衛生の問題ですが、Y社の解体作業でアスベストが飛散することが無いよう、両社でよく打ち合わせできるとよいですね。

ここでのコメントは最低限にしようと思っていましたが、ずいぶん長くなってしまいました・・・
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